予防接種について
予防接種の目的は、病気の予防に加え、もしその病気にかかってしまっても軽くすむようにすることです。健康を守るために大切な予防接種は、感染症の蔓延を防ぎ、免疫力が弱くリスクの高い人を守るという意味でも重要です。
予防接種は、麻しん・風しんなど法律で定められた定期接種と、ロタ・流行性耳下腺炎など任意で受ける任意接種に大きく分けることができます。定期接種は対象年齢の範囲であれば公費負担で受けることができますが、任意接種のワクチンに健康保険は適用されません。そのため、任意接種のワクチンは接種費用が自己負担となります。ただし、自治体によっては任意接種のワクチンにも接種費用の助成が設けられています。
当院で摂取できるワクチン
- B型肝炎
- A型肝炎
- 麻疹
- 風疹
- インフルエンザ
- 肺炎球菌
予防接種の注意事項
予防接種前に気を付けること
接種前日は入浴し、体を清潔にしておきましょう。
接種前には問診票への記入を行います。予防接種可能な状態であることを確認するために重要な情報をご記入いただいているため、正確にご記入ください。なお、わからないことがありましたらスタッフにお尋ねください。予診票を事前にご自宅でご記入いただけると受診がスムーズです。
母子手帳は、接種履歴を確認するために不可欠ですから、受診の際には忘れずにご持参ください。乳幼児や小学生のワクチン接種では、安全性を考慮して母子手帳のない場合にはお断りしています。
直近で体調の変化があった場合は、医師に必ずお伝えください。
予防接種後に気を付けること
接種後30分は院内でお過ごしください。
接種当日は激しい運動は控えます。
接種当日の入浴は通常の状態であれば可能です。ただし入浴前に体温を測定して、37.5度以上ある場合には入浴を控えます。入浴する場合、体を洗う際に接種部位を擦らないようにしてください。
インフルエンザ
インフルエンザはインフルエンザウイルスが鼻・のど・気管支の粘膜に感染して増殖し、発症します。インフルエンザは野鳥の間で流行していたウイルスが変異を繰り返し、ニワトリ豚にうつり、ヒトからヒトに感染するようになって流行します。A型・B型・C型に分けられますが、ヒトの間で流行するのはA型とB型です。常にウイルスが変化し続けているため、インフルエンザワクチンはその年に流行すると予想される型に合わせて準備されます。そのため、インフルエンザを効果的に防ぐには毎年接種する必要があります。例年、インフルエンザの流行がはじまるのは11~12月頃で、ピークは1~3月頃なので、それに合わせたタイミングで接種することが重要です。
インフルエンザに感染したら
インフルエンザは、飛沫感染と接触感染でうつります。飛沫感染は、インフルエンザにかかった人の咳やくしゃみで飛散したウイルスを吸い込んで起こります。接触感染は、ウイルスが付着したものに触れた手で目・鼻・口といった粘膜に接触することで起こります。罹患している方が触れたつり革、手すり、ドアノブ、商品などを介して感染が広がります。
インフルエンザの潜伏期間は1~3日程度で、突然、高熱(38℃以上)、頭痛、関節の痛み、咳、くしゃみ、全身倦怠感などの症状が現れます。ほとんどの場合は1週間程度で症状が解消していきます。免疫力が低下していると重篤な状態になる可能性があり、気管支炎、肺炎、脳炎、中耳炎などの合併が起こることもあります。子どもや高齢者は特に注意が必要です。
インフルエンザの予防接種
インフルエンザの予防接種は、感染・発症を予防するだけでなく、発症した場合も重症化しにくくすることを目的に行われます。流行してしまってからではなく、その前に接種を受けておくことで十分な効果が得られます。インフルエンザは毎年、異なる型のウイルスが流行するため、予測して作られたワクチンが準備されています。そのため毎年受ける必要があります。