ウイルス性肝炎について
現在日本には、ウイルス性肝炎の患者さんが280~350万人いると考えられています。実に40人に1人がウイルス性肝炎の患者さんということになります。ウイルス性肝炎を治療せずに放置しておくと、肝臓の炎症が持続して肝臓がだんだん硬くなり(肝硬変)、最終的には肝臓がんが発生します。現在でも年間3万人以上の方が肝臓がんで亡くなられています。
B型肝炎の治療について
B型慢性肝炎の患者さんに対しては、現在核酸アナログというウイルスの増殖を抑える飲み薬を使って治療が行われています。これによって肝臓の炎症を沈静化させ、肝硬変や肝臓がんへの進行を予防します。核酸アナログはほとんど副作用がなく、安全に治療することができます。B型慢性肝炎の患者さんすべてが核酸アナログによる治療が必要なわけではありません。治療が必要かどうかは検査によって判断しますので、一度当院にご相談ください。
C型肝炎の治療について
C型慢性肝炎の患者さんに対しては、従来インターフェロンを使った治療が行われてきました。インターフェロンは副作用が非常に多く、治療効果もあまり高いものではありませんでした。
しかし、数年前からまったく新しい飲み薬の治療ができるようになり、C型慢性肝炎の治療は劇的に変化しました。約3ヶ月の飲み薬による治療で、90%以上の確率でウイルスを排除することができるようになりました。副作用もほとんどなく、安全に治療することができます。
以前インターフェロン治療で大変な思いをされた患者さんにも、ぜひ再治療をご検討いただければと思います。ぜひ当院にご相談ください。
肝炎検査を受けましょう
日本には280~350万人のウイルス性肝炎の患者さんがいると考えられていますが、そのうちの80%もの方が感染に気づいていないと考えられています。ウイルス性肝炎はほとんど自覚症状がなく、知らないうちに肝硬変や肝臓がんが発生する可能性があります。このため、ご自身がウイルス性肝炎に感染していないかをできるだけ早く知ることが大切になります。
市の特定健康診査と同時に肝炎ウイルス検査をうけることができるようになっていますので、ぜひ一度肝炎ウイルス検査を受けてみてください。特に以下のような方は感染の可能性が高いと考えられています。
- ご家族にウイルス性肝炎、肝硬変や肝臓がんの患者さんがいる方
- 過去に手術や輸血を受けられた方
- 入れ墨やタトゥーのある方
- ピアス穴をあけている方
当院は大阪府肝炎専門医療機関に指定されました。
肝炎のことならなんでも当院にご相談ください。